JFA FUR DESIGN CONTEST 2009 – 活かそう地球からの贈り物~FUR-6℃ –
グランプリ
今井 利匡 Toshimasa Imai
東京モード学園
切り替えではなく、毛皮の染めによるカラフルな配色により、民族的なイメージを出しました。ビーズやスパンコールなどで飾られることにより、より不思議な美しさを作り出しました。自然を感じることのできるカラーと神秘的なオーラを感じてください。
素材: ブルーフォックス、ブルーフロストフォックス、ミンク、ウィーゼル
優秀賞
大貫 洋平 Yohei Onuki
一般
人間は矛盾する。毛皮の柄状の細かい切り込みを入れる。同パターンの土台となる生地にはその柄に沿って刺繍やビーズを縫い付ける。そして毛皮を土台に被せ、動きにより土台の柄が見え隠れするようにする。人間が持つ強さと繊細さが織り成す美を表現し、人間と自然との共存を導き出す。
素材: パールミンク、シャドーフォックス
長嶋 研東 Kento Nagashima
杉野服飾大学
ニューボリューム、機能性、アナログ感をキーワードに新しいオールインワンをデザインしました。リブニットとファーの切り替え、中綿使いで、保温性と機能性、ボリューム感を両立させます。ファスナーで各パーツを取り外せるようにすることで、季節や気温、着用用途に沿った自由自在な着こなしが可能となります。
素材: フィンラクーン
サガ・ファー賞
佐久間 麗子 Reiko Sakuma
エスモードジャポン東京校
美しい氷河が崩れ落ちる映像を見て改めて地球温暖化を強く実感した。そして硬く冷たい氷河を、柔らかく暖かい毛皮素材で表現したいと思った。毛皮だからこそ表現できるボリューム感や流れのあるフォルム、模様を大胆にデザインに取り入れた。染色や苅毛など様々なテクニックで氷河の雄大さと美しさを表現した。
素材:ブルーフォックス、シャドーフォックス
アメリカン・レジェンド賞
清水 景子 Keiko Shimizu
中部ファッション専門学校
テーマは、「BLACK」。黒という色から女性の中の芯の強さを表現しました。毛足の短いミンクの逆毛と並毛を組み合わせることによって、同じ黒でもつやの違いで、女性の曲線を強調して、女性にしか持ち合わせることができない魅力を引き出しました。
素材: ブラックグラマ、カルガンラム、アストラカン
HKFF賞
中垣 良亮 Ryosuke Nakagaki
バンタンデザイン研究所
髪の毛をパーマしている途中の段階を表現しました。髪の毛をロッドで巻きパーマをかけるということは、未完成ではあるがパーマがかかるという期待感を覚えます。途中の段階というものに美を生み出し新しいデザインをしました。
素材: ゴート
jfa賞
岡田 侑 Yu Okada
東京モード学園
100%天然のものから作り上げる、人工的なモダンさやシャープさを表現しました。ヘアースタイルの「マッシュルームカット」をテーマに、ファーの毛足にレイヤーを入れるというこれまでにない新しい技法を取り入れました。人がそれぞれの個性に合ったヘアースタイルを見に付ける。ファーと人との新しい共存の仕方です。
素材: ブルーフロストフォックス、ヌートリア
入選作品
加藤 麻紀 Maki Kato
愛知文化服装専門学校
フクロウの毛並みを見てインスピレーションを受け、その柄をデフォルメして服に落とし込みました。フクロウは夜行性なのでその本能を活かし、夜のお出かけ着に似合うエレガントなコートを提案しました。
舘 愛香 Aika Tachi
上田安子服飾専門学校
フワフワとした印象のファーを六角錐形作り、一つ一つの立体は硬い印象に。しかし、立体の連なった全体のシルエットは可愛らしく。ワンピースとコーディネートする帽子・靴にはファーを絞り染めした物を使用。インナーはその絞り染めのファーで転写プリントをした生地で製作しました。使用素材はラビットとミンクです。
田中 靖浩 Yasuhiro Tanaka
上田安子服飾専門学校
地球温暖化を防ぎ環境破壊の緩和を担う植物として注目を浴びているヘンプ。そんな地球からの贈り物である「ヘンプの花」を元にデザインしました。素材を無駄にせずシルバーフォックスを隈なく使用した、エコロジーを追求した衣服です。また、様々なTPO・季節に適用出来る着脱可能な2WAY式コートに仕上げております。
秋本 真愛 Mae Akimoto
大阪モード学園
自然や環境をテーマにあげてもやっぱり私にはよく分からなかったので、生み出された物を大切に長く使い続けるという最低限でそして等身大の自然の活かし方を考えました。カジュアルでスポーティなコートは、ジャケットとスカートにも変化して、どんな場面にも、歳をとっても、どんな着方にも出来るリアルクローズを提案。
大藤 千恵子 Chiekos Oto
大阪モード学園
“軽く、動く、温かく”。重たくなってしまいがちな毛皮に、切り込みを入れ、下に動きの出やすいプリーツ加工した生地を重ね、歩くたびに軽やかに動くワンピースをデザインしました。このワンピースは少ない毛皮の分量で作れて、また、どの部分でも広がるので、マタニティードレスとし着ても、とてもきれいです。
松本 知美 Tomomi Matsumoto
国際ビューティーファッション専門学校
デザインポイントは、フィンラクーンやフォックスなどの毛足が長い物とレッキスラビットなどの毛足が短い物を使ってボリューム感をだしたところです。動物が自然で生きてく強さ、仲間や子供を大切にするという優しい心を人間にも忘れずにいてほしいという思いを込めました。
深石 哲也 Tetsuya Fukaishi
杉野服飾大学
「懐かしいあの頃」がテーマです。木の実、生命の息吹。何よりも大事にしていた森からの贈り物。可愛らしいフォルム。自然に抱かれて遊んだ記憶。純粋に木の実を拾い集めたあの頃を思い出させてくれるような、心も身体も温かくなるコートです。
並木 愛 Ai Namiki
杉野服飾大学
ファーを迷彩柄に接いだコート。更に毛皮とレザーを格子や縞につなぎ合わせ、柄一つ一つに様々な表情を持たせた。デザインポイントにベルトを用いることで、強い女性を表現。ラグジュアリーで着用する時に気が引けてしまうような毛皮を、身近でカジュアルで親しみやすいアイテムにすることが狙い。
伊藤 和真 Kazuma Ito
中部ファッション専門学校
色鮮やかに染めた刈毛のフォックスを使って花を作り、ファー+花=究極のエレガンスを表現。本来ファーはとても存在感があるためファーだけで着てしまいがちだが、花を融合することで少し違ったファーの印象が出る。
甲斐 章 Akira Kai
東京モード学園
貝のようなデザイン。ファーのボリュームを活かし、切り替えにして貝をイメージしました。寒い所から人は早く帰りたいと思うので、貝の家をファーでつくり、そこに寒い所から逃げ込みます。家に帰って電気を使うより、このコートワンピースで温かく!
齋藤 里菜 Rina Saito
杉野学園ドレスメーカー学院
毛皮を用いて、いかにモードで若い人にも好まれる服をデザインしようと思い、表情の異なる毛皮を使用し、格子柄に配置しシルエットに動きと立体感を加えました。
久野 梓美 Adumi Kuno
名古屋学芸大学
テーマの「FUR-6℃」を考え、体の大部分を覆うものをデザインした。メンズなので毛の硬いラクーンを使い、野生的で男性らしい作品にする。また、存在感や力強さを表現するため、全体的にボリュームを出す。前の中心部分はスウェード等の柔らかい素材を使いドレープのようにする。
木幡 綾乃 Ayano Kowata
バンタンデザイン研究所
大きくて丸みのある淡いドレープで、ファーの柔らかさや温かみと、女性らしさを表現しました。毛の色味の移り変わりや、光の当たり方で出来る流れと、素材感の違いで際立つ柔らかさや質感を見てもらいたいです。
市原 剣太朗 Kentaro Ichihara
ヒューマンアカデミー名古屋校
テーマは「動物たちのおしくらまんじゅう」。お尻やシッポのイメージからデザインした。素材は、ファーでは、ブルーフォックス、レッキスを。台布にはピッグのレザーを使用。弱肉強食界では、体を寄り添うことは出来ない。しかし、人間同士なら助け合って生きていけるというメッセージを現在社会への皮肉として表現した。
方岡 隆造 Ryuzo Kataoka
文化服装学院
温暖化によって服までもが溶けてしまう・・・。テーマは「MELT」。歯止めのかからない温暖化による温度の上昇によって、コートがその存在意義と共に溶けてゆく様をカッティング、毛皮の刈毛や切替えによるグラデーション、そしてうねり等によって表現。温暖化への警鐘としての衣服を目指しまた。
相川 久美子 Kumiko Aikawa
文化服装学院
上品で元気のある着ていて楽しくなるワンピース。ファーの長毛と短毛の違いを楽しめるように、スカートはフォックスでやわらかなボリュームを、ウエストはラビットでシャープな印象にしました。全体を流れるような動きのあるデザインにしました。
相場 慎吾 Shingo Aiba
文化服装学院
0PTICAL ILLUSION=錯視、目の錯覚。形、長さ、大きさ、方向などの点において実際とは異なって見える現象。「視えているようで見えていない」自分にとって視えているつもりでも、果たしてその本質まで見えていると言えるのか。そのような懐疑的な思いから着目しました。
田附 小和 Sayori Tatsuki
北海道ドレスメーカー学院
見ているだけで心から温かくなり、地球温暖化で大きく影響を受けている「ペンギンのヒナ」をテーマにしました。全体的にまるっとしたシルエットで、ヨチヨチした歩きを表現するのに股下を深くして、間をボリュームのあるファーでつなげました。
帰山 真季 Maki Kaeriyama
宮島学園ファッションドレスメーカー専門学校
テーマは「白が着たい」です。女性の「白は汚れが目立つから・・・。」と言う考え方からインスピレーションを受けました。多少の汚れでも目立たないようなオフホワイトのファーをふんだんに使い、白が持つ純粋で清楚なイメージを感じられるようなデザインにしました。
松田 理恵子 Rieko Matsuda
武蔵野ファッションカレッジ
カンガルーをモチーフにデザインしました。カンガルーの特徴である大きなお腹の袋はメスのみが持つもの。母親の温かさを実感できる場所。ファーの持つ温盛とボリューム感を活かして着心地がよく、赤ちゃんの居心地のよさを考えたデザインです。毛皮はレッキスラビット、袋の中は肌触りの良いピッグスキンを使用。